Vol.2 白血病との闘いの始まり

発熱した朝、家にいた娘は、夕方には大学病院の病室でした。

タイミング悪く、私の仕事が最も忙しい時の出来事。

土日の仕事を終え、気が気じゃないまま、月曜日病院へ・・・

急性骨髄性白血病と向き合う

告げられた病名は「急性骨髄性白血病」

白血病は言わば血液の癌。

私の父も、15年程前に胆管癌と言われた時の事を思い出しました。

ドラマじゃ無いですが、本当に癌の告知って一瞬頭が真っ白になります。

治るのか?治ってほしい!

余命は?いや、死んでほしくない!

頭の中がグルグル回ります。眩暈がするほどに。

担当医は優しく、それでいて淡々と状況の説明をしていきます。

白血病は、血液の癌。

正常な血液細胞が作られず、体の防衛機能が働かなくなる病気です。

医者ではない私の理解

急性骨髄性白血病は、「造血管細胞」という血液の元となる細胞が、「骨髄芽球(こつずいがきゅう)」という、白血球や血小板などの元となる未熟な細胞を作るが、その「骨髄芽球」が悪性化(がん化)する病気。

お医者さんは悪性化した「骨髄芽球」を「白血病細胞」「悪性の芽球」と呼んだりしていた。

また、単に「芽球」とも呼び、悪性化した「芽球」は正常に白血球や血小板にならないため、治療をしないと、「芽球」が異常に増殖する。異常発生した「芽球」は骨髄にとどまることで、骨の痛み(かなり強い鈍痛)などを起こす。娘は痛みで寝れないこともあったほど・・・

正常な血液細胞が出来ないということは・・・

  • 血小板が作られなくなる → 出血が止まらない。痣ができやすくなる。
  • 白血球が作られなくなる → ウイルスなどに抵抗できない。発熱などの感染症がおこる。

だから、娘は、身に覚えのない痣が出来たり、発熱したんだな。

※私は医者では無いので、間違えて理解しているかもしれません。

最初に取り組むのは「白血病細胞」を死滅させること。

「完解導入療法」という療法で、いわゆる化学療法と言われます。

こんなイメージです。

約4週間を1クールとして、最初の完解を目指した治療を含めて、その後「地固め療法」と呼ばれる治療をします。同じ治療を合わせて4~5回、繰り返す感じになります。

その間に「染色体検査」「遺伝子検査」なども並行して行われます。

検査結果が出るまで時間がかかりますが、今後の治療方針などに影響があるので、

しっかり調べてもらいます。

医者ではない私がネットで調べた

難しい病気ですが、医学の進歩とともに、いろんな治療法が見つかっているようです。

ネットで調べると「FAB分類」という急性骨髄性白血病の中でも、染色体や遺伝子の状態で、予後の経過や、どの治療が効果が高かったかなど、細かく別れているようですが・・・

難しすぎてなんとなくしか理解できませんでした。

いずれにしても検査結果が出てから、しっかり説明してもらおうと思いました。

※私は医者では無いので、間違えて理解しているかもしれません。

治療開始(長期戦の始まり)

治療が始まると、副作用が辛いため、食欲が落ちたり、肌が荒れたり・・・

一番怖いのは、免疫低下による感染症。

普通であれば撃退してしまう病気も、抵抗する力が無いので、命に関わります。

そして、女性なので、脱毛は、さぞショックを受けるだろうと思っていたら、

娘は、「全身脱毛だ!」と笑ってました。

「強いな」と思うと同時に「前向きな考え方って大事だな」とも思いました。

暗くなってちゃ、治る病気も治らなくまりますからね。

プラセボ効果に期待して、笑って過ごすことにしました。

幸い、最初の治療では大きな障害も無く、予定より少し早めに一時退院できました!

あっという間の入院から、約1か月。一時的とはいえ、娘と家で過ごすことができました!

治療の過程で、体調が優れない場合などは、一時退院が短くなったり、出来なくなる可能性もあったので、とてもありがたい事でした。

入院中、なぜか食欲の落ちなかった(一時的には落ちましたが)娘は、食べたいものリストを作っていたので、好きなものを好きなだけ食べさせました。

特に好きだった、「牛タン弁当」は、めちゃくちゃ美味しそうに食べてました。

次の「地固め療法」に向けて体力をつけるため、という思いもあったと思います。

短い期間でしたが、楽しい時間でした。

抗がん剤は、悪い細胞をやっつけてくれますが、正常な細胞もやられます。

1週間の抗がん剤投与後は、本当に危険な状態です。

清潔に保つことはもちろん、ちょっとしたケガですら血が止まらなくなります。

そんな治療をあと3~4回繰り返す。長い闘いです。

一時退院出来ている状態は「悪い芽球」が少なく、日常生活をしても差し支えないくらいの白血球値。

いわゆる、「完解」という状態。しかしこのままだと、また「悪い芽球」が増えてくる。

だから「地固め療法」

繰り返し「悪い芽球」をやっつけることで、造血幹細胞が正常な「芽球」を生成するようになるそうです。

この治療で、「完解」から「完治」を目指します。

今日はここまでにします。

思い出すと辛いことも多いので、少しずつ・・・

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